トイレの水位が下がる原因とは？プロが対処法を徹底解説！
トイレの水位が下がった状態は、何かしらのトラブルが起きているサインかもしれません。状況が悪化する前に、適切に対処することが大切です。
この記事ではトイレの水位が下がる仕組みや原因、下がったときの対処法について解説します。本日は、水道トラブル専門店の株式会社クリーンライフで修理を実際に行っている筆者が、よくある水道トラブルの経験をまじえて解説いたします。
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トイレの水位が下がる仕組みとは？
トイレの便器には「封水」と呼ばれる水が常にたまっており、これは下水道からの臭いが逆流するのを防ぐ役割を持ちます。便器の排水路は湾曲していて、その部分に封水がたまるように設計されています。
しかし、この封水の水位が低くなることがあります。主な原因は排水管の詰まりです。
異物が詰まると排水管の通りが悪くなるため、水が完全に流れるまでに時間がかかります。水がたまるタイミングで流れきっていないと、排水管内が真空状態になり、封水が吸い込まれてしまうのです。
これにより封水の水位が下がってしまいます。
トイレの水位が下がる4つの原因
トイレの水位は詰まりが原因で下がるケースが多いですが、そのほかにもいくつか原因があります。適切な対応をするためにも、詰まり意外の原因を確認しておきましょう。
水の蒸発
トイレが長期間使用されないと、便器内の水が蒸発し、水位が下がることがあります。この現象で水位が下がっている場合は、通常通りに使用すれば元の水位に戻ります。
水が蒸発すると下水道からの臭いが逆流してくることがあるため、長期間留守にする際には、事前に便器に水を足してふたを閉めておくようにしましょう。これにより、封水の水位を保ち、臭いの発生を防ぐことができます。
サイホン作用
もしトイレを使用していないのに水位が下がっている場合、周囲の環境が原因と考えられます。マンションやアパートなどの集合住宅で、上階の住人が一度に大量の水を流すと、排水管内の気圧が低下し、自宅のトイレの封水が引かれることがあります。
これはサイホン作用によるもので、水位が下がっても特に問題はありません。
毛細管現象
「毛細管現象」とは、水などの液体が自然に隙間や溝に入り込む現象です。たとえば、スポンジを水の入った容器に浸すと水が吸収されて水位が下がります。
トイレの封水にトイレットペーパーなどの吸水性のある物が残っていると、この現象により水位が下がることがあります。排水管が詰まっていなくても、流し切れなかったトイレットペーパーなどが排水路に残っているかもしれません。
特に節水型のトイレではこの現象が起こりやすく、頻繁に水位が下がる場合は、通常の水量で流すようにしましょう。
便器の破損
便器にヒビが入っていると水が漏れてしまう可能性があり、特に目に見えない便器の裏側で発生していることもあります。便器は非常に頑丈に作られているため、破損することはまれであり、気づきにくいことが多いです。
小さなヒビでも水漏れが発生し、大量の水が知らないうちに漏れてしまうことがあります。特にマンションやアパートの上階に住んでいる場合、漏れた水が下の階に浸水し、ご近所トラブルに発展することもあるため要注意です。
水位の減少が続く場合は、専門業者に点検してもらいましょ。
トイレの水位が下がった時の対処法
トイレの水位が下がったら、原因に合わせて適切な対処をする必要があります。水位が下がる原因としてとくに多い、詰まりに注目して水位が下がったときの対処法を確認しておきましょう。
手動で水を流す
トイレの水位が下がった際の対処法の1つに、手動で水を流して詰まりを取り除く方法があります。高い位置から水を注ぐことで、水圧を利用して詰まりを排水管へ押し出すことができます。
特に、お湯を使用すると、詰まったトイレットペーパーや排せつ物が溶けて崩れるため、さらに効果的です。ただし、お湯を使う場合は、熱湯は避けてください。
便器が割れる可能性があるため、40～60℃程度のお湯を使用しましょう。
ラバーカップを使用する
トイレの水位が下がる軽いつまりには、ラバーカップ（スッポン）の使用が効果的です。以下の手順で対処します。
1.便器に適したラバーカップを準備します。ラバーカップには「和式用」「洋式用」「節水型用」などの種類があり、便器の形状に合ったものを選びましょう。
2.ラバーカップの先端部分がつかる程度に便器内の水量を調整します。水位が低い場合は、バケツなどで水を足します。
3.ラバーカップを排水口にしっかりと密着させて真空状態を作ります。
4.ラバーカップを力強く引き上げます。
5.つまりが取れるまで、3と4の動作を繰り返します。
6.最後に水を流して、つまりが完全に除去されたかを確認します。
この手順により、軽いつまりは効果的に解消できます。
直接異物を取り除く
排水口に異物が見える場合は、直接取り除くのが有効です。つまりの原因はトイレットペーパーや便だけでなく、オムツやティッシュなども考えられます。
特にオムツは水を吸収して膨張し、排水管をふさぎつづけるため、流すのではなく取り除く必要があります。除去する際は、ゴム手袋ごみ袋を用意し、衛生面に配慮して行いましょう。
まとめ
トイレの水位が下がる主な原因は詰まりです。自力でも簡単に対処できるため、詰まりによって水位がさがったときには早めに対処しましょう。
詰まり以外が原因の場合は、特別な対処が必要ないケースもあります。ただし、水位が下がる状態が続く場合は専門家の対応が必要になることもあるため、業者に点検をお願いしましょう。
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