節水型トイレは詰まりやすい?仕組みや詰まりやすい原因まとめ
水道代の抑制やスペースの関係で、現在多くの場所で設置されている『節水型トイレ』。
一方で設置後に「つまりやすくなった」「流れが悪くなった」と感じていらっしゃる方も多いのが現状です。
いざという時にトイレが使用できなくなると非常に困りますね。
そこで今回は、節水型トイレのつまりについて紹介します。
本記事のポイントは以下の3つ。
・節水型トイレの仕組み
・節水型トイレがつまる原因
・節水型トイレがつまった時の対処法
上記の内容に沿って分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
節水型トイレの仕組み
「水の勢いで汚物を流す」という基本的な仕組みは従来のトイレと節水型トイレは同じです。
しかし、節水型トイレには水量を少なくできるよう、以下のような工夫が凝らされています。
・便器内を水が渦巻き状に流れるように設計
・タンク内の水と直圧水道水を使用することで水圧の確保
・サイフォンの原理を利用して、高い位置から低い位置に一気に水を移動させ水圧を上げる
上記以外でも各メーカーそれぞれに、汚れが付着しにくい材質の開発や泡で汚れを防ぐなど、さまざまな開発・研究が行なわれています。
ちなみに従来のトイレ(1990年以前)で使用する水の量は、大洗浄で13L、小洗浄で8Lです。
それに対して、節水型トイレで使用する水の量は、大洗浄4.8L、小洗浄3.6Lとなっています。
さらに大洗浄で3.8Lという超節水型トイレも発売されています。
年間の水道代に換算したら、4人家族で約14,000円の水道代節約となります。
とはいえ、つまりトラブルが多い節水型トイレ。
次項では、おもな原因について紹介します。
節水型トイレがつまる原因
節水型トイレのつまりの原因としては主に3つ
・トイレットペーパーを大量に流す
・異物(生理用品など)を流す
・日ごろのお手入れ不足
それぞれ詳しく紹介します。
トイレットペーパーを大量に流す
製紙メーカーの調査によると、小の場合は平均100cm、大の場合は平均200cm使用するそうです。
これはシングルだけでなくダブルの場合も同じ使用量という調査結果が出ております。
従来のトイレとは違い、節水型トイレでは少しの水しか使用しません。
大量のトイレットペーパーを使用した際、流れたように見えても排水管の奥で固まっていることがあります。
そのまま次を流してしまうと便器内に水が溜まる危険がありますから、こまめに流すことをおすすめします。
異物(生理用品など)を流す
異物については、生理用品やおむつ、たばこの吸い殻、ガム、スマートフォン、ボールペンなどです。
これらは水に溶けませんから、つまりの原因となります。
また、繊維が分解しない可能性があるティッシュペーパーを流すこともつまりの原因です。
日ごろのお手入れ不足
定期的な掃除を怠ると、便器や配管内に尿石やヘドロ、カビなどが付着します。
次第に排水管や水が出る部分が狭くなってしまい、つまりトラブルに発展することもあります。
ごく稀ですが、トイレを設置する場所が傾いている、丘の上に家がある、マンションの高層階といった、立地や場所がつまりの原因になるケースもあります。
節水型トイレがつまった時の対処法
節水型トイレのつまりをいち早く解決するための対処法を詳しく紹介します。
ラバーカップ(スッポン)を使用する
対処法として比較的簡単にできるのが、この方法。
便器内に水が溜まっている状態でラバーカップを挿入、先の部分を排水口に密着させて静かに押し込みます。
ブクブクと大きな泡が出て密着したことを確認したら、軽い力で持ち手を一気に引き上げます。
同じように何度か繰り返すと、つまりが解消することがあります。
ただし、強い力で押したり引いたりすると、トラップや排水管が破損することがあるので、ご注意ください。
大量の水を流す
ラバーカップでも解決しない時には、大量の水を流してみましょう。
便器から水が溢れないように、注意して作業してください。
つまっていても少しづつ便器内の水位は低下します。
完全に水がなくなったタイミングで、バケツなどで大量の水を一気に入れましょう。
少しのつまりであれば1回流すだけで対処可能です。
プロに依頼する
3~4回程度試しても解決しない場合は専門業者やメーカーに修理依頼することです。
自分で便座を外してつまりを取り除く方法もあるのですが、逆に便器の破損や大規模な水漏れが起こる危険があるので、あまりおすすめしません。
節水型トイレの詰まりまとめ
節水型トイレは正しく使用すれば、水道代の節約になる商品です。
ただし、従来のトイレよりも繊細な扱いやメンテナンスが求められることは覚えておきましょう。